この先も目指していきたいもの
野菜のもつ可能性をもっともっと広げていきたい。形があるだけの野菜ではなく、しっかりと栄養価があり、旨味があり、私たちを体の中から支えてくれる野菜。そんな野菜を、求める人が身近に感じられるようにしていくことが、私たちの目指す仕事です。
農業をはじめた当初、私たちのような、新規就農の多品目栽培農家が集まると、「一生貧しい暮らしは仕方ないよね。だけど、喜びとやりがいさえあれば・・・。」という世界でした。それから、10数年、切磋琢磨できる仲間、そして取引先も着実に増えてきました。私たちのような新規就農農家の世界は変わったと思います。私たち農家サイドの技術もかなり進歩してきています。私たちの野菜づくりを支えてくれる肥料会社さんの技術、商品になった野菜をより多くのお客様へ伝えてくれる販売業社さんの取り組み。たくさんの方の力で、野菜を栽培することが出来ています。
これらの日々の積み重ねがあり、見える世界が変わってきます。就農当初には思い描くことが難しかったことが、出来るようになる。今はまだ見えない世界、現状では手の届かない世界に、着実に一歩一歩近づいていきます。
そのために・・・
1.「多品目栽培農家は非効率」からの脱却
私たちは、輪作という土壌の化学性を保ち、病虫害を抑制するなど、持続可能な土壌を保つための多品目栽培を、出来る範囲の機械化と、ひとつひとつの作業の精度を上げることで、効率よく進めていけるよう取り組みます。
農家の作業工程のゴールは、お客様へ向けて野菜を商品として出荷することです。良い商品が栽培できるようになれば、おのずと作業効率は上がります。土壌分析・施肥設計のデータの蓄積と、それに伴う経験値から商品になりうる野菜の精度を高めていきます。
2.求める人(お客様)に届きやすい仕組みを整えていく
求める人に届けていくために、伝える努力を惜しみません。
大きな取り組みはできません。私たちができることから。草の根活動ですが、地道な積み重ねは一歩一歩広がっていくはずです。
就農当初、様々なイベントで野菜の直接販売を行っておりました。栽培に没頭するため、販売の多くを、お任せするスタイルに移し、栽培技術は確実に向上してきています。あらためて、直接お客様との繋がりを増やしていけるよう取り組んでいきます。
3.思いが伝わる仲間の輪を広げていく
体の中から元気になるような野菜に出会ったことがない人、求めている人、栽培を目指している人、そんな方たちと繋がり、野菜の魅力、野菜の持つ力を広めていきたいのです。それが、これからの持続可能な農業の発展、そして、皆さんの健康に繋がってくるからです。まだ、何から始めればよいのか明確なものは、何もありません。日々、畑に向かい合い、その時々の課題をひとつひとつ解決していくこと、思いを少しづつ形に変えていく事で、きっと見えてくると考えています。